かけられて悲しかった言葉を前向きに捉えなおす
ギャンブル依存症の知識がまだまだ浅いころの話ですが、元夫の度重なる借金と止まないギャンブルにプッツンした私は周囲の人にダムが崩壊したかの勢いで暴露し、相談&話まくりました。(衝動的で馬鹿な行動でした。穴があったら入りたい……)
その結果、自助グループの先行く仲間はもちろんのこと、親しい友人も共感してくれ労わってくれて、凄くスッキリ!胸のつかえも取れた!……一方で、身内含む病識があまりない一部の人からは傷つくことやモヤっとする一言を言われたりして凹むこともありました。
元々私に配慮がなかったことに加え、彼らなりに励ましや鼓舞してくれようとしていたのは理解できるんですが、一緒くたに責められたり、的外れのアドバイスをもらい苦しくて窒息しそうになったこともあります。今日はネタがなくなってきたのでそのことを書いて、なおかつ前向きに捉え直す記事にしました。
(1)偏見系
これは当事者含めて圧倒的に投げられることの多い頭3つ分くらい突き抜けてる言葉。かく言う私自身も元夫が病気にならなければ、上記の側の人間でした。それ以前はギャンブルで生活保護とか聞くと「私たちの税金を無駄遣いするなんて許せない!」「どうしようもないだらしのない人!」と怒ってました。今も正直に卸すと、そのようなことを臆面なくTVなどで言う人を見ると眉をひそめてしまいます。だけど同時に「この人たちは治療に繋がるべき」という新しい考えが芽生えました。ギャンブル依存症はれっきとした病気。けどまだまだ「本人は楽しんでやってるはず」「何でも病気のせいにするな」と誤解も根強いです。やっと認知されてきた「うつ病」や「アルコール依存症」すら、本人の気の持ちようだって言い張る人、いまだにいます……。私は自分自身がこの偏見を取っ払えたことがよかったと前向きに捉えたいです。
(2)家族が叱咤される
当事者が弱っていたり当たっても響かない(多分病気のせい)せいか、代わりに配偶者や家族が責められるパターンはよくあると思います(共犯扱いされたりとか)私も向こうの義兄に責められましたし、実の母親からも「あんたにも悪いところがある」と言われて泣きそうになるどころか嗚咽が出るくらい号泣しました。
二世タレントの不祥事でも親御さん(特にお母さん)が「甘やかしたに違いない」と責められるシチュエーション、多いですよねー。人気商売なのもあるせいか、親御さんも「自分たちの監督不生き届き」だって謝っちゃうことが多いです。
けど、間違いのない育て方が確立されているのであれば、どうして世の中にそれが広まって周知されてないんでしょう?売れっ子やそうでないに限らず、二世タレント全員がそうなってるわけでもない。それが答えだと思います。配偶者の場合も然り。「何でもっと早く気づかなかったの?」「家族なら気づいて当たり前」って言われても私たちには千里眼なんかないし、そんな特殊能力あったらもっと有意義に使ってるYO!
(3)結果を知った後や神視点からの勝ち馬乗り
汚い手書きでも書いてますが、リスクを事前に全部回避するなんて無理。それこそ「結婚しない」しかない。(親御さんの場合は子どもを産まない)だけどそんなの悲しいじゃないですか。リスクを回避することばかりに注力するよりも、必要以上に不安に囚われないこと。起こったことにどう対処するかにも着目したほうがいいと思います。個人的には私は自助グループに繋がる、相談機関などを調べて連絡してみるなどをしたことで「1人で抱えず誰かに頼る」ということの大切さが身に染みました。
(4)勘違い達観系
偏見と若干被りますが依存症までいかずとも、お金の管理の仕方や得手不得手は人それぞれ。お金の使い方や考え方、価値観に男女差はないと思います。ラノベの無敵主人公か、バーのイケてるママのなりきりだと思ってスルーするのが吉だと学びました。
(5)的外れだったり若干ずれたアドバイス
美味しいご飯を作ろうと、労いの言葉をかけようと、病気が進行している依存症者には届かない場合があります。うちがまさにそうでした。「プレッシャーになる」「重い」「鬱陶しい」と無下にされましたから。居心地いい空間・環境づくりは相手をどうこうしようという目的でするよりも、自分のためにやったほうがいいです。
(6)家族愛で救ってあげなさい、助けてあげなさい
あなたがその博愛精神で何とかしてくれ。依存症界で有効な愛は「タフラブ」の手放す愛です。このような歯の浮くような台詞は心に響くどころかヒビを入れてきますので、保安距離を取りました。家族が支えてあげなさいってよく言われますが、支えが必要なのは当事者だけでなく巻き込まれた家族もなんですよね。嘘をつかれ続けて人間不信に陥ったり、膨大な借金に途方に暮れたり、自分たちの未来が不安etc当事者以上に参っているケースもたくさんあります。家族は支援者である前に、ケアが必要な当事者です。
(7)知らないものはおかしいものに違いないって決めつけ
これは自助グループに行くことについて投げかけられた言葉です。自助グループは知名度が低く馴染みもないし、多くは匿名でひっそりと活動してるので胡散臭いと感じる人の気持ちは理解できます。けれど私はこの言葉を投げかけてきた人よりも、自助で出会った人、自分がそこへ行ってどう感じたか、を大事にしました。私は依存症という正体や自助に辿り着けた人には、この見極める感覚が備わってると思ってます。
上記のように「自助グループなんて愚痴を言い合う傷の舐め合いじゃない」と心無い言葉をかけられたこともありますが、今ならこう答えます。「傷は舐め合ったほうが早く治るもんねー」って。
ーーーー番外編ーーーー
(α)勝ち方を知らないだけ。ギャンブルは必ず勝てる方法があると力説
ギャンブルの話になると、必ずと言っていいほどこういう人が出没します。残念ながら心底どうでもよくて興味ないのでスルーしてます。